失敗しない家づくりのコツ 1-5

正しい資金計画のやり方

〜家づくりは「資金計画」から始めましょう〜
家づくりにおいて、もっとも重要なのは「いつ資金計画をするか?」というタイミングです。
多くの住宅会社では、土地が決まり、間取りプランができ、見積書が出る段階で「資金計画書(予算表)」が提示されます。しかし、この段階ではすでに予算の大枠が決まってしまっているため、資金計画を立てる意味が半減してしまうのです。
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家づくりは「資金計画」から始める
資金計画とは、
• 全体予算を明確にし
• 土地・建物・諸費用などにどう予算配分をするか

を考えるためのものです。
ですから、家づくりの最初のステップとして資金計画を行うことが、とても大切になります。
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ステップ1:住宅ローンを理解する
資金計画を始めるうえで、まず行うべきは**「住宅ローンの基本」を知ること**です。
住宅ローンで借りる金額は、以下の3つの要素から決めていきます。
• 金利タイプ(固定金利 or 変動金利)
• 返済期間
• 月々の返済額

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返済期間の誤解にご注意を
「住宅ローンの返済期間は35年」と思い込んでいませんか?
実際には、31年や24年など、1年単位で自由に設定できます。
また、「フラット35」という名前の商品でも、必ずしも35年で返済する必要はありません。年齢や収入、退職時期などを考慮し、無理のない返済期間を選ぶことがポイントです。
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ステップ2:月々いくら返済できる?
あなたは毎月、いくらまでなら無理なく返済できますか?
• 今の家賃と同じくらい?
• 家賃に1万円プラス?
• 2万円プラス?
• それ以上?

この答えに"正解"はありません。大切なのは「何を基準に返済額を決めるか」です。
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賃貸と持ち家では費用構成が違う
今の家賃の他に、以下のような費用も考えておきましょう。
• 光熱費(家が広くなれば増えるかも)
• 固定資産税(毎年発生)
• 将来の修繕費(積立てが必要)

つまり、「家賃=住宅ローン返済額」ではなく、総合的な居住費で考えることが大切です。
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ステップ3:生命保険の見直しも一緒に
住宅ローンを組むと、多くの場合「団体信用生命保険(団信)」に加入します。これは、ローン契約者に万が一のことがあった場合に、保険でローン残債をカバーするものです。
この機会に、現在加入している生命保険の内容を見直すチャンスでもあります。
無駄な保障を整理することで、月々の保険料を1〜2万円抑えられる場合も。その分を修繕費や税金の積立てに充てると、家計も安定します。
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最終ステップ:全体予算を算出
これらを踏まえて、以下のように資金計画を立てましょう。
1. 無理のない月々返済額を設定
2. 返済期間から、借入可能な住宅ローン金額を算出
3. 自己資金を加えて「全体予算」を決定

この全体予算をもとに、土地や建物、諸費用などへ具体的な予算配分を行っていきます。
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まとめ
正しい資金計画は、「安心できる家づくり」の第一歩です。
土地探しや間取りを考える前に、まずは資金計画を立てることが成功のカギです。
ぜひこの記事を参考に、将来にわたって無理のない、ゆとりある家づくりを進めてください。

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