失敗しない家づくりのコツ 1-6

家づくりにかかる「諸経費」とは?

見落とされがちな費用をしっかり把握しよう
家づくりを進める中で、意外と見落とされやすいのが「諸経費」の存在です。
このコラムでは、家づくりに必要となる代表的な諸経費について、わかりやすく整理してご紹介します。
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1. 銀行関連の諸経費
住宅ローンを借りるとき、金融機関に支払う費用があります。
これは選ぶローン商品によっても異なります。

【固定金利選択型】の場合
• 印紙代
• 事務手数料
• 保証料

が一般的に必要です。

【フラット35】の場合
• 融資手数料
• 印紙代
• 団体信用生命保険料(任意加入)
• つなぎ融資手数料
• つなぎ融資金利

といった、別の種類の費用が発生します。
さらに、同じ商品でも金融機関や借入条件(例:土地を現金購入するかどうか)によって費用が変動します。

✅ ポイント
保証料が不要だからと「フラット35」に飛びついた結果、つなぎ融資でかえって高くつくケースも。
金利だけでなく、諸経費も含めて比較することが大切です。
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2. 火災保険・地震保険
火災保険の選び方
火災保険は「建物のみ」か「家財も含む」かで大きく保険料が変わります。
また、水災(浸水)までカバーするかどうかもポイントです。
さらに、建物の構造によっても大きく異なります。

【構造による保険料の違い】
• 耐火構造(T構造)=「省令準耐火構造」など
• 非耐火構造(H構造)=一般的な木造住宅

10年間一括払いの例:
• 耐火構造:約15万円
• 非耐火構造:約35万円
→ その差 約20万円!

構造の違いだけで大きな差が生まれることを知っておきましょう。

地震保険の基礎知識【5つのポイント】

1. 保険会社による違いはなし(共通制度)
2. 火災保険とセットでしか加入できない
3. 最長5年で更新が必要(1年ごとも可能)
4. 耐火か非耐火かで保険料が最大60%違う
5. 最大で建物の価格の50%までしか補償されない

✅ 注意点
地震保険=建替え保険ではありません。
万一の際の「当面の生活資金」として考えておくとよいでしょう。
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3. 登記費用
登記は、建物や土地の所有権を法的に証明するために必要な手続きです。
現金で建てる場合は一部省略できますが、住宅ローンを利用するなら基本的に必要です。
よくある登記の種類(6つ)

登記の種類    内容            必要な人
所有権移転登記  土地の名義変更       土地購入者
建物表示登記   建物の構造・面積を登録   新築する全員
建物保存登記   所有者としての登録     新築する全員
抵当権設定登記  銀行が担保を設定      ローン利用者
建物滅失登記   古家の取り壊し証明     建替えの方
地目変更登記   宅地への用途変更      畑や田の上に建てる方

✅ 確認ポイント
住宅会社に、どの登記が必要になるかを事前に確認しておきましょう。
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4. その他の費用も忘れずに
ここまで紹介した諸経費に加え、以下のような費用も家づくりでは必要になります。 

• 家具・家電の購入費用
• 地盤改良費用
• 引越し費用
• 外構工事費用 など

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まとめ:諸経費をしっかり見積もって予算計画を立てよう
家づくりの「本体工事費」だけで資金計画を立てると、あとから予算オーバーに陥りやすくなります。 

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