失敗しない家づくりのコツ 1-8
多くの方が土地探しで陥る落とし穴
家づくりを考え始めた多くの方が、
「できれば日当たりの良い土地を買いたい」と思うことでしょう。
一般的に"日当たりの良い土地"というのは、
敷地の**南側に道路が接している「南側道路の土地」**を指します。
南側に建物が建ちにくく、太陽の光を遮らないため、
一見すると理想的な土地に思えるかもしれません。
ですが、そんな南側道路の土地にも、
実は2つの落とし穴が潜んでいます。
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落とし穴①:価格が高く、競争率も高い
まず1つ目の落とし穴は、
「土地の価格が高く、手に入りにくい」という点です。
南側道路の土地は人気があるため、
広告に出る前に売れてしまうケースも少なくありません。
ようやく見つけても、価格交渉の余地はほぼなく、
即決を迫られる場面も多いでしょう。
さらに、需要に対して供給が少ないため、
価格も割高に設定されていることが多く、
土地に予算を使いすぎてしまうと、
家の建築に十分な予算がまわせなくなるリスクがあります。
最悪の場合、家まで予算オーバーとなり、
住宅ローンの返済に無理が生じ、
住み始めてからの生活が苦しくなる可能性もあるのです。
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落とし穴②:人目が気になる暮らしに
2つ目の落とし穴は、
「日当たりは良くても、人目が気になり暮らしにくい」
という点です。
ほとんどの住宅会社は、南側に大きな窓を設ける設計を提案しますし、
多くの人がその明るい間取りを望むでしょう。
しかし、南側に道路があるということは、
そこを車や人が頻繁に通るということ。
リビングの大きな窓から家の中が見えてしまうため、
落ち着かない生活になってしまうかもしれません。
結果として、常にカーテンを閉め切るようになり、
せっかくの明るいリビングが、
暗くて風通しの悪い空間に変わってしまうことも...。
「明るさ」を求めて選んだ土地が、
かえって暮らしにくさを招くこともあるのです。
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土地選びには「完璧」を求めないこと
このように、誰もが"いい"と思う南側道路の土地にも、
思わぬ落とし穴があることをぜひ知っておいてください。
大切なのは、土地の条件に合わせて
設計で工夫する視点を持つこと。
土地に「完璧さ」を求めるのではなく、
メリットとデメリットを冷静に見極め、
バランスよく判断することが、後悔しない家づくりにつながります。