失敗しない家づくりのコツ 1-9

土地を見極めるための3つのポイント

たとえ「南側道路で日当たりが良さそう」といった人気の土地であっても、実はさまざまな落とし穴が潜んでいるものです。
例えば、日当たりを活かした間取り設計が意外と難しかったり、価格が高く交渉がしづらいことも。また、人気のために即決を迫られ、じっくり検討する時間が取れないケースもあります。
しかし、どんな土地にもメリットとデメリットがあり、設計の工夫やアイデア次第でその土地の良さを最大限に引き出すことができるのです。
ですから、「高い土地=良い土地」「安い土地=悪い土地」という思い込みは一旦脇に置き、予算の範囲内で冷静に土地探しを進めることが大切です。
今回は、そんな土地探しにおいて失敗しないための「3つのポイント」をご紹介します。
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1. 土地は最低6回、現地を見に行くこと
「いいな」と思った土地が見つかったら、ぜひ最低でも6回は現地を訪れるようにしましょう。
訪れる時間帯の目安は、以下の通りです:

• 平日の朝・昼・夜
• 日曜日の朝・昼・夜

それぞれの時間帯で見える情報が違います。

▽ 平日のチェックポイント
• 朝:通勤・通学・ゴミ出しの様子や交通量など
• 昼:日当たりや周囲の雰囲気
• 夜:街灯の有無や周囲の治安状況

▽ 日曜のチェックポイント
• 家族の様子や子どもの遊び場、騒音など
• 人通りや生活音の確認

→ 平日と休日では環境がまったく違う場合もあります。
**日曜の午後だけを見て判断してしまうのは危険。**時間をかけて、しっかり現地をチェックしましょう。
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2. 近隣の住民や環境をリサーチすること
一生暮らす土地です。だからこそ、誰が住んでいるか・どんな環境かを自分自身で調べることがとても重要です。
以下のような点を、可能な範囲で近隣の方に聞いてみましょう。

• ご近所の人柄や雰囲気
• 浸水・地震・津波など自然災害のリスク
• 学校やスーパー、病院の距離
• 通学路の安全性
• 自治会の活動内容や頻度

▽ ハザードマップの活用も有効
市役所や町役場にある「ハザードマップ」を確認すれば、災害リスクや避難所情報、液状化の危険性などがわかります。
でも、**本当に安心できるのは、そこに住んでいる方から聞く"生の声"**です。
6回現地に行くついでに、勇気を出して挨拶がてらお話を聞いてみてください。
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3. 住宅会社と一緒に土地を見に行くこと
この3つ目が、最も重要なポイントです。

理由①:その土地に希望する家が建てられるか判断できないから
更地だけを見ても、一般の方にはどんな家が建つのか想像しにくいもの。住宅会社の担当者と一緒に見に行くことで、「この土地で理想の間取りは可能か?」という視点でアドバイスがもらえます。
また、土地契約前にラフプランや概算見積りまで作ってもらうことで、より具体的に家づくりがイメージできます。

理由②:土地にかかる"別途費用"が分からないから
土地の購入価格だけでは家は建ちません。造成費、地盤改良費、上下水道引き込み、擁壁など、土地によって必要な工事費が異なります。
こうした見えない費用をしっかり事前に調査してくれる住宅会社をパートナーにすることが重要です。
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最後に:住宅会社選びも重要
一緒に土地を見に行く住宅会社は、誰でもいいわけではありません。以下のような会社(担当者)を選ぶことをおすすめします。

✅ 無理のない資金計画を立ててくれる
✅ 住宅ローンの知識があり、銀行任せにしない
✅ あなたの予算を最初にきちんと確認してくれる
✅ 費用の後出しをせず、誠実に説明してくれる
✅ 土地の事前調査・近隣調査を快くしてくれる

逆に、以下のような会社は注意が必要です。
⚠ 資金計画なしでいきなり土地探しを始める
⚠ 土地を先に決めてきてと言う
⚠ 住宅ローンを丸投げする
⚠ 土地が見つかるまでプランを描いてくれない

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まとめ
土地探しは家づくりの第一歩であり、将来の暮らしの安心・満足度に大きく関わるものです。
今回ご紹介した3つのポイントをぜひ参考にして、「後悔しない土地選び」を進めてくださいね。

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